御室|きぬかけの道界隈

御室 御室の地は、王朝時代の風雅がただよう道筋で、王朝時代の面影が残る遺蹟や名勝も多く、妙心寺・仁和寺を中心とした御室界隈を歩いてみようと、JR山陰本線花園の駅で下車する。
花園の駅で降りると、妙心寺はすぐそこなのだが、今回は妙心寺は後にして、まずは双ケ丘の東麓をたどる道に沿って、王朝時代の雰囲気を楽しみながら、
御室の仁和寺を目指し、そこから嵐電北野線の「みょうしんじ」の駅を超えて、妙心寺には北門から訪ね、妙心寺を抜けて、牛若丸の名残を訪ねて、JR円町の駅までを歩いてみようと思うのである。


アクセス
京都駅から
▼JR山陰本線(嵯峨野線)で『花園』下車(所要12分)


御室を歩く

■ JR花園(JR)

JR花園





徒歩1分

待賢門院ゆかりの「法金剛院」

花園の駅を北側に出て、新丸太町通を西に200mほど歩くと、法金剛院である。

徒歩3分

■ 法金剛院の「地蔵堂」

地蔵堂 法金剛院を出て、新丸太町通を西に、一つめの通りを北に入ると、法金剛院の地蔵堂がある。
堂内には、金目地蔵と呼ばれる、丈六の地蔵菩薩坐像が安置されている。(丈六とは、1丈6尺のことで4.85mである)
「金目」とは願いが叶うという意味の「かなえ」がなまったものと云われ、洛西で一番大きい木造のお地蔵さんである。
弘法大師の作と云われ、通常は非公開だが、毎月23日の法要に、法金剛院を訪ねた人のみに本尊がご開帳されている。

徒歩4分

藤原璋子「花園西陵」

地蔵堂から北に三叉路を右に行くと、こんもりと樹木が繁った鳥羽天皇皇后璋子花園西陵がある。

徒歩3分

■ 向阿上人入寂地「西光庵」

西光庵 待賢門院陵から人家が続く細い道を北へ辿ると、「右 向阿上人御往生之地 西光庵」と刻まれた石碑が建つ、Yの字の三叉路に出る。この三叉路を右に行くと、向阿上人入寂地「西光庵」がある。
この石碑には、側面右には「おむろ さが 釈迦堂道」、側面左には「うずまさ 下さが あたご道」と記されている。
西光庵は、浄土宗知恩院派の寺院で、鎌倉末期に浄土宗鎮西派一条流の僧であった、向阿上人終焉の地である。
本堂東側の五輪塔がそのお墓で、本堂には、阿弥陀さまとお釈迦さまの二尊を祀るとともに、向阿上人像も安置されているのだが、ここは非公開で中を見ることは出来ない。

徒歩3分

兼好法師旧跡の「長泉寺」

西光庵を過ぎて、さらに北へ歩くと、徒然草の舞台として有名な「双ケ丘」が左側に見え、その東麓にある『長線寺』に吉田兼好の墓がある。

徒歩1分

オムロン発祥の地

長泉寺の東、住宅地の一角にある、土堂公園の西側、道路に面して「オムロン発祥の地」と刻まれた石碑がある。

徒歩3分

■ 陶工仁清窯址

陶工仁清窯址 長楽寺の東、オムロン発祥の地から北に250mほどの所に、江戸中期に活躍した陶芸家の野々村仁清窯址がある。
また、ここは映画監督、伊藤大輔の旧宅があったのだが、それも破却され、今は住宅地と変わっている。
野々村仁清は江戸中期の京焼色絵陶器の大家で、初めて自分の作品に「仁清」という銘を入れた人物で、あり、石川県立美術館所蔵の「色絵雉香炉」と、MOA美術館所蔵の「色絵藤花図茶壺」は国宝に指定されている。
京焼とは、粟田口焼、御室焼など京都で作られる陶器の総称で、一度焼成した陶器に上絵付けを施すのが特長である。

徒歩3分

御室の仁和寺

嵐電北野線の御室の踏切をわたり北に歩くと、きぬかけの道に突き当る。
それを右に行くと「竜安寺」をへて「金閣寺」へとなるのだが、今回は「仁和寺」を訪ねて、引き返し「妙心寺」へと向う。

双ケ岡

花園から御室にかけて歩くと、その左側に小高い山が見え隠れする。
これがその昔、葬送の丘であった三つの丘からなる、双ケ丘である。

映画界の巨匠が眠る「蓮華寺」

仁和寺の東隣にある蓮華寺に立ち寄り、五智如来石仏の前のベンチに腰を掛け、きぬかけの道を東の龍安寺へと行くか、嵐電北野線の「妙心寺」の駅を越えて、妙心寺に行くかを、ここに坐って暫く考えていた。

徒歩9分

■ 嵐電北野線「妙心寺」

嵐電北野線「妙心寺」 さて「仁和寺」から、東の龍安寺か南の妙心寺かと少し迷ったのだが、南に道をとり「妙心寺」に向かうことにした。 仁和寺の三叉路を南西に道を5分ほど歩くと、嵐電北野線の『妙心寺』の駅となる。この駅は北野白梅町行きのホームと帷子ノ辻行きのホームとが離れていて、踏切りを挟み左が帷子ノ辻行きで右に北野白梅町行きのホームがある。

徒歩3分

数多の塔頭が並ぶ「妙心寺」

妙心寺 嵐電北野線の踏切りを越えると京料理「萬長」がみえると妙心寺はすぐである。
妙心寺には北門と南門があり、JR花園で降りると南門から入ることになり、妙心寺の表は南門であるのだが、北門もそれに劣らずどっしりとした門構えである。

南総門から徒歩5分

牛若丸ゆかりの「地蔵菩薩」

妙心寺の南総門から出て、東に4分ほど歩くと、右側のラーメン屋さんの角に「義経かどで地蔵尊」と刻まれた小さな石碑が建っている。
その石碑のある路地奥に「願王寺」という小さな祠があり、地蔵菩薩が祀られている。

徒歩1分

■ 牛若丸首途の井

牛若丸首途の井 「義経かどで地蔵尊」のある願王寺から数十m東に行くと、左側の民家の前に「牛若丸首途の井」と刻まれた石碑が建っている。
この辺りも吉次の別邸の跡であり、牛若丸が奥州への旅立ちに際して、その姿をこの井戸に写したとも、また井戸の水を飲んで首途の盃としたともいわれている。
その井戸は門を入った左側にあったと云い、残念ながら井戸の水は枯れてしまい、その跡に松の木が植えられている。

徒歩3分

七保天満宮のひとつ「成願寺」

妙心寺道をさらに東に100mほど行くと、成願寺がある。

徒歩6分

北野神社御旅所

成願寺から妙心寺道をさらに東に、佐井通と交差する北西角に、広々とした境内の社がみえる。
北野神社御旅所である。

徒歩5分

■ JR円町(JR)

JR円町








inserted by FC2 system