円山公園|東山界隈
円山公園の一帯は、平安の昔、一面に真葛(さねかずら)や薄などが茂り、真葛ケ原と呼ばれていたが、鎌倉時代に慈円僧正が「わが恋は 松を時雨の染めかねて 真葛ケ原に 風さわぐなり」と詠んでから、一やく和歌の名所となり、
さらに江戸時代に安養寺の塔頭の六阿弥(正阿弥、春阿弥などと称した六つの阿弥とつく寺院)が席貸を始め、遊山の客で賑わうようになったという。
この頃から、慈円山安養寺の、「円」と「山」とを取って、円山と呼ばれるようになったと云われている。
明治になり19年(1886)に、この辺り一帯が円山公園として指定をされ、大正2年(1913)に、当時の名造園家といわれる小川冶兵衛によって、回遊式庭園として造られたのが現在の円山公園の姿なのである。
アクセス
京都駅から
▼「D1」乗り場から100系統または「D2」乗り場から206系統で
『祇園』下車(所要20分)
祇園を歩く
■ 祇園(バス停)
徒歩4分
■ 二軒茶屋
徒歩4分
■ 長楽館
徒歩1分
■ 枝垂れ桜
長楽館からすぐに円山公園の名物「枝垂桜」がある。
公園には600本の桜が植えられているが、「祇園の夜桜」といえば、公園中央にあるこの枝垂桜である。
その名を「一重白彼岸枝垂桜」といい、現在は昭和24年(1949)に植えられた2代目の枝垂桜である。
徒歩1分
■ 祇園小唄の碑
円山公園の一角に、祇園小唄の碑が建っている。
京都の唄といえば誰もが思い浮かべるのが、祇園小唄であろう。
ただ最近は若い人達が、京都の唄はと問うて、この「祇園小唄」をあげてくれるかどうか、甚だ疑問ではあるのだが。
徒歩2分
円山公園を少し奥に入ると、坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像が建っている。
この二人は土佐の郷士で、共に京の近江屋で刺客に暗殺されたのである。
この地に高知県人会によって、その偉業を偲び建てられたという。
徒歩1分
龍馬、慎太郎の銅像からさらに奥へと歩く。
料亭「いそべ」の前を通り、小さな石段を登る途中、湯どうふ「千楽」の横の生垣の中に「夢」と刻まれた岩がある。
徒歩2分
■ 料亭「左阿彌」
枝垂桜の前の池に架かる橋を渡り、上へと登る。やがて道は築山の間を抜けて、料亭「左阿彌」にたどり着く。
当時この辺りは、安養寺の塔頭である「円山六坊」があったところである。
徒歩13分
■ 祇園(バス停)