東寺と西寺|京都駅界隈
平安京朱雀大路の南の端には、羅城門が建てられた。この羅城門を挟んで、東寺と西寺の二大官寺が堂塔伽藍をそびえさせていた。
東寺は、幾多の火災にあったが、都度再建をされ今に残っているのに対し、
西寺は鎌倉時代の天福元年(1233)に堂塔伽藍が焼失してから、再建されることはなく、荒廃の一途をたどり、今は講堂の土壇跡が残るのみで、「史跡西寺址」の小さな石碑から、平安の昔の隆盛した頃の姿を思い巡らすのみである。
アクセス
京都駅から
京都駅から西大路駅へ
■ 京都駅(八条口)
■ 八条油小路
京都駅の八条口から西にすぐの処に、八条油小路の交差点がある。
京都駅では新幹線が3階を、近鉄の電車が2階を走るのだが、八条油小路ではそのことが良く分かる。
まさに、近鉄電車の上を新幹線が交差して走って行くのである。
新幹線は京都を出て大阪へ、その下を近鉄は奈良へと向うのである。
新幹線の路線は交差するところがないのである。所謂、踏切がないのである。2階が走れないのならさらにその上を通せばという発想で線路を延ばしたのである。
徒歩3分
■ 伏見稲荷のお旅所
近鉄電車で奈良に行くときに、その車窓から赤い鳥居が見えるのだが、そこが「伏見稲荷大社のお旅所」とは知らなかった。
京都駅から伏見のお稲荷さんというと随分遠くに感じるのだが、JRで行くと、京都駅を出て東福寺そしていなり駅であり、京都からは二駅で伏見稲荷大社に着く。
ちなみに年始の初詣は大勢の人で賑わい、お参りに訪れる人は全国で3番目であるらしい。
徒歩2分
■ 綜芸種智院
伏見稲荷お旅所の北側の鳥居を出て、油小路から一つ西に入った近鉄電車の線路に沿った路地の角に、西福寺という小さなお寺があり、この場所に弘法大師が創建したという「綜芸種智院」という私学があったという。
徒歩0分
■ 西福寺
綜芸種智院と併せ西福寺が建てられる。
徒歩5分
■ 近鉄電車「東寺」
東寺を訪ねるには、京都駅から近鉄京都線に乗り、一駅の東寺駅で降りるのが早い。
特急以外の総ての電車はこの駅に停まる。改札は1階で、ホームは2階の高架駅である。
近鉄電車は京都駅を出ると、八条油小路で左に大きくカーブし南に向うが、少しするとその車窓から東寺の五重塔が目に入ってくると、東寺の駅はすぐである。
徒歩6分
九条大宮から下った所にあるのが「大通寺」。
徒歩2分
21日の「しまい弘法」も終り静かに年明けを迎えた、東寺の五重塔である。九条通と大宮通の交差点から、その姿を見ることが出来る。
徒歩1分
■ 観智院
東寺の北門を出ると、東寺の塔頭である「観智院」がある。
真言宗の観学院(真言教学を研究する大学のようなところ)で、東寺の三宝といわれる、頼宝と果宝と賢宝を排出している。
また所蔵する密教聖教の量と質では我が国最高と言われている。
何時もは非公開の寺院であるが、春と秋には特別公開をすることがある。
徒歩6分
■ 六孫王神社
東寺の北門を出て壬生通を北に少し歩くと、新幹線の高架が見えてくる。
八条壬生の角に、「清和源氏発祥の宮」と云われる「六孫王神社」がある。
徒歩10分
■ 羅城門跡
東寺の南大門から九条通を西に500m程歩くと、平安京朱雀大路(現在の千本通)の一番南の端にあった「羅城門」に行き当たる。
羅城門といっても門が在る訳でもなく、小さな公園の中に石碑が建っているのみである。
羅城門は平安京の正門であり、この門の外はいわゆる洛外であった。
徒歩1分
■ 矢取地蔵
羅城門跡の石碑がある公園には九条通から少し入るのだが、その入口の横にあるのが「矢取地蔵」である。
九条通から矢取地蔵を左側に見て、小さな路地を北に入ると羅城門遺址の石碑がある。
羅城門の石碑を眺めて遠い平安の昔を思い起こす術もなく、むしろ前にある「矢取地蔵」の由来を聞き、千二百年も昔の平安の時に思いを馳せたのであった。
徒歩6分
■ 西寺旧跡
羅城門の址から再び九条通を西に500m程歩き、七本松通を北に200m程行くと「唐橋西寺公園」がある。
このあたり一帯が、平安京で羅城門を挟んで、東寺と対にして建てられた西寺があった場所である。
大正10年(1921)3月3日に国の史跡に指定され、昭和41年(1966)3月22日に、未指定部分が追加で指定をされている。
徒歩2分
■ 鎌達稲荷神社
唐橋西寺公園の北側に、鎌達(けんたつ)稲荷神社がある。
西寺とは何の関係もないのだが、元々は葛野郡七条村梅小路東頭の地で、ここより東に240m、北に390mの場所にあったのを、明治44年(1911)に鉄道院が梅小路軌道拡張のため、唐橋村のこの地に遷御されたのである。
徒歩12分
■ 稲住神社
唐橋西寺公園の西寺址北へ、御前通で東海道本線の高架をくぐり、さらに北へ。梅小路石橋町に「稲住神社」がある。
徒歩11分
■ JR西大路